母親とクラシックギター

 私がすんなりギターに入れたのは、母親がギターを持っていて日頃からギターの音に慣れ親しんでいたからだと思う。何故おかん(関西弁で母親のこと)がギターを始めたのかは定かでないが、その後ピアノに移っていった事を思うと、当時としては随分チャレンジ精神のある人だったのだろうと思う。おかんはYAMAHAのクラシックギターの初心者モデルを弾いていた。彼女が楽譜を見ながら色々な曲の演奏をしていたので、私も最初は楽譜を使って弾いていた。しかし元々やりたかったのは女性と一緒にフォークソングを歌っていちゃいちゃすることだったので、並行して伴奏コードを覚えることにした。
 特に難しかったのは、いわゆるセーハーをして押さえるF系のコードで、これをどんな位置からでもスムーズに押さえられるようになるのに約2ヶ月かかった。クラシックギターに張られたナイロン弦は指に優しく、押さえるのにそれほど力を入れる必要はなかったが、本格的にフォークソングをやりたいと思って購入したフォークギターにはスチール弦が張られており、買った当初からすぐに皮がめくれ、指が腫れ、大変痛い思いをすることとなった。かつ最初に買ったアリアというメーカーの廉価版ギターは弦と指板の間が高く(いわゆる弦高が高いというやつ)押さえるのが困難だったし、相当の指の痛みを我慢する必要もあった。しかしギターで指を鍛えたり、時々クラシックギターに変えて指をいたわることで、ギターという楽器の扱い方がそれなりにわかったし、どういうギターを使って目指す演奏をすれば良いかが頭の中でイメージすることができるようにもなった。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA