40才を越えてのマレーシア旅行

 40才の頃に家族でマレーシアへ旅行に行った。私は入社以来仕事の虫だった。息抜きと言えば、パチンコかバス釣りぐらいで、休日もほとんど会社に行って仕事をしていた。ある時家族に「たまには家族旅行へ行こうか?」と提案したら、娘たちから「いまさら旅行なんて・・」と嫌味を言われた。娘たちが言うには、クラス40人の中で東京ディズニーランドに行っていないのは2人ぐらいで、ほとんどの家庭が楽しむようなリクリエーションにお父さんは連れていってくれなかった、したがって中学生、高校生になって家族旅行と言われても乗り気になれない、というものだった。この言葉は大変ショックだった。家族のために必死で仕事をしてきたつもりなのに、家族は全く別の感覚でとらえられていたということだった。いわゆるワークライフバランスに欠けていたということだろう。

 こうした状況はプーハオ(中国語で良くない、不好)なので善後策が必要だった。そこで私が考えたのが、「なら海外旅行はどうや?」という甘い誘惑だった。これにはさすがに娘たちも心を動かされたのか、行く行くと大はしゃぎであった。しかし海外旅行は高い。そして選んだのはマレーシアだった。マレーシアは何度も出張で行って勝手がわかっている。飛行機代も物価も安い、ホテルも安い。結果4人で3泊4日60万円の計画を立てて、マレーシア市内観光~マラッカ海峡見学~魅惑の?マレー鉄道でジョホールバル~シンガポールという当時の私の年収から考えて大変ゴージャスな旅行を遂行した。しかしその後は全員での家族旅行は駐在先で観光地へ連れて行くぐらいしかできなかった。本当に行っておいて良かった。

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