京都で私が出会ったミュ-ジシャン1
私はたまたま京都に生まれて20数年京都で暮らしていたが、おかげで何人かのプロミュ-ジシャンと呼ばれる人に出会うチャンスを得た。初めてミュージシャンという人にあったのは多分高校生の時だったと思う。京都の丸太町と西大路通りがぶつかる場所である円町に小さなレコ-ド屋があった。中学でギターを弾き始めた時はフォークソングから入ったが、多分その頃にはロックとかブルースとかいった洋楽が好きになっていたと思う。私がロックのLP盤を色々あさっていると急に女の人から声をかけられた。「すみません。ちょっといいですか?」と言われたので「はい」と答えると、「山崎ハコです。新曲を出しました。宜しく」と言われた。どうやらそれは今で言うキャンペ-ンの最中だったのではないかと思う。その後その山崎ハコというそのシンガ-ソングライタ-は随分有名になったと聞いた。ただその時のアイドルのようなレコードキャンペーンをしていた彼女と寡黙で渋いMCをする大人の山崎ハコが同一人物とはとても思えなかった。
また私は北区の私立中学に通っていたが、近くの公立中学に歌のうまい女の子がいた。その子の名前は尾崎美鈴と言い、当時よく開催されていた種々のコンテストに出ては優勝するような子だった。時々遠くから彼女がギターを演奏しながら歌うのを見ることがあった。できたら一度その子としゃべりたいなと思いながら月日は過ぎてしまった。その後彼女がメジャーデビューし、「マイピュアレディー」や「オリビアを聴きながら」という名曲で超有名になった。尾崎美鈴は尾崎亜美になっていた。
