最低3ヵ国語は当たり前のマレーシア人
海外に出て英語がしゃべれないのに苦労した。逆に言うと、いかに世界の人は外国語をいくつも流暢にしゃべれるものだと感心してしまう。欧州へ行った時は、ヨーロッパ人が何ヵ国語もしゃべるのを見て驚いたが、マレーシアでも同様の経験をした。主民族であるマレー系の人はマレー語と英語の2か国語をしゃべる。そしてマイナー民族の中華系やインド系の人たちは、共通語のマレー語と英語は当たり前にしゃべるし、それに加えそれぞれの民族語を家族や民族の間で使う。マレーシアの中国人は主に広東省や福建省から移住してきており、広東語や福建語をしゃべるし、教育を受けた人は北京語も話し中国本土のビジネスに貢献してくれている。またインド系の人は大体タミール語かヒンズー語をしゃべる。元々インド、パキスタン、バングラデシュ、ネパールといった国は同じ国が宗教の違いから仲たがいして別れた人たち同士なので、タミール語かヒンズー語をしゃべると何となく通用するようだ。マレーシアは労働者のマンパワーの大多数を海外からの外国人労働者に負っている。したがってマレーシアにバングラデシュ人やネパール人が出稼ぎに来るが、彼らとインド系?言語でコミュニケーションを取れるということになる。このように母国語、外国語を含めて自由に使い回すマレーシア人は語学的器用だと思った。それに比べ、日本語以外ほとんどしゃべれない日本人は本当にこの点では恥ずかしい。ただ同様の問題は英語圏の人たちにもある。彼らは世界の共通語である英語がしゃべれる事にあぐらをかいて他の言語を勉強しようとしない。違う意味で語学不器用の人種である。
