マレーシアでもバンド活動

 2011年に日本を離れてマレーシアへ赴任することになった。さすがにこれで長らく続けてきたバンド活動も終わるなと思い、町内会のメンバーにお礼を申し上げた。マレーシアでは赴任早々に私の歓迎会が催された。新たなメンバーと色々話をする中で、MD杯は参加されるんでしょうね?と聞かれた。MD杯というのはゴルフの競技会で、主催は会社のMD(社長=私)であった。私はそれまで全くゴルフなどしたことがなく躊躇していると、まずゴルフコースで練習しましょうと言われた。しかしゴルフをやるには最低4名必要で、毎回の如く同じメンバーとつるむのはあまり好きではなかったので、もし同じ4名ぐらいでつるむならバンドが良いなと言ってしまった。するとローカルマネージャーの一人がじゃあ現地メンバーでバンドをやっている人を紹介しますよという話になった。
 そして現地メンバーとの顔合わせが行われた。彼らは最初私の腕前をなめてかかっていたようで、本当に社長はバンドなんかできるの?という顔をしていた。じゃあ何かやろうかといきなり譜面を見ながらギターを弾き始めた。そして間奏部分で適当に即興演奏をすると、メンバー達は驚いた顔をし始めた。さらにベースに持ち替えてリズムに合わせて数曲演奏を行う頃には完全に私の技量を理解してくれたようだった。それから自分が子供の頃からどのようなバンド活動をしてきたかを話して、うまくはないが最低限皆の演奏に合わせることはできるという話に納得してもらった。こうしてもう日本でバンド演奏は打ち止めしたはずだったのに、マレーシアでも再度はまることになってしまった。

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