街のイベント
欧米はサマータイムと緯度の関係で日の長さが夏と冬では大きく異なった。それだけに欧州人は夏を大いに楽しむ工夫をしていた。例えばバカンスは欧州人の当然の権利であるかのようで、私の住んでいた街も夏の時期は欧州の他の国から多くの旅行者を迎えてにぎわっていたし、逆にオランダ人は毎年他国へ1ヶ月程度の旅行をしていた。またそうしたバカンスへの対応かもしれないが、街側では色々なイベントを催し他国から来る人への「おもてなし」をしているように見えた。例えば街をあげてのお祭りなどはその代表的なイベントである。中世の服装で着飾った人たちが馬車などに乗って街を練り歩く姿は本当に欧州らしいと感じた。またコンサートなども代表的なイベントだ。オランダの場合は世界的なコンサートは首都のあるアムステルダムで行われるが、小規模でローカルのミュージシャンが集まるミニコンサートは私がいた1年間で数回行われた。勿論こうした「村おこし?コンサート」は無料で誰もが気軽に見に行くことができた。実際土日の休みの日にコンサートを見に行くと何人かの会社の人と会うことができた。もう一つ驚いたのは小規模な遊園地が街の広場にセットされたことだった。日本なら絶対に遊園地にしかないような設備が、まるで移動式遊園地のようにある日突然にセットされ1週間程度市民が楽しめた。こういう発想はあまり日本にはない。ちょうど移動式サーカスの延長線上の考え方?またどうような感覚で、真冬には移動式のスケートリンクが設置され、市民が自由に滑ることができた。このように街を飽きさせない工夫というものが1年を通じて見られた。
