最後のアメリカ、ナッシュビルへ

 米国で駐在員を1年半ほどやったが、本社より帰任指令が来た。ああこれで東南アジアから始まったドサ回りも最後だなと思った瞬間10日ほどの休暇を取ろうと思った。飛行機で観光に行くのも良いが、せっかくならアメリカらしく車で回るプランを考えた。基本は大都市を回るとして、アトランタでコカ・コーラ館に行こう、テネシー州立大学があるノックスビルに行こう、チャタヌガで滝を見ようなどと楽しい思いに耽っていたが、やはり音楽がないとあかんと思いナッシュビルも入れた。ナッシュビルはアメリカ音楽を代表するカントリー&ウエスタンの本場で街全体が音楽という所だ。例えば通りの名前に“Music row”というのがあったり、有名なRCAレコードの録音スタジオがあったりした。また繁華街を歩くと、アメリカンバーという感じのテキーラやビールを飲ます酒場が何百軒と見られたし、どの酒場でもカントリー音楽が聞けた。またレコードショップや楽器店も多くあったが、多分日本からもミュージシャンたちがオールドギターなんかを買い求めにやって来るのではないかと思った。またカントリー音楽は元々カウボーイの音楽だっただけに、街には随所でお土産のカウボーイハットを売っている店が多く見られた。そして酒場街のはずれに「カントリーミュージック殿堂博物館」があり、ここでは過去殿堂入りした多くのカントリー&ウエスタンのミュージシャンについて知ることができた。アメリカは元々歴史がない国なので、こうした音楽ぐらいしか自慢できないのだろうと感じた。個人的には展示されている楽器が素晴らしく、できれば手に取って触らせて欲しいと思った。

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