知らぬ間に若い人が成長している
仕事を積み重ねると習熟して仕事をうまくやる事ができるようになる。自分の習熟は自覚しているのでよくわかるが、自分より若い人の習熟に驚かされることがある。海外で仕事していると色々な要件で日本から助っ人がやってくるが、中には昔一緒に仕事した人で若い人が来ることがある。そうした人の仕事ぶりに驚かされてしまうことがある。当然日本から来る人はその道の専門家で、要件については日本の誰よりも知っている代表選手として海外にやってくるわけだが、私から見るとかつて一緒に仕事をしてまだまだ仕事面では頼りない人に写ってしまう。これは人が成長するものであることを理解していない証拠で、自分と同じく人も成長する。特に海外に呼ばれる場合、内容は詳細でかつ外国人メンバーがしっかり納得できるような説明ができないといけない。当然わざわざ日本から呼ぶぐらいなので要件は相当込み入っており、専門家でないとうまく解決できないような内容をお願いするわけだから、呼ぶ側も随分心配する。ところが予想に反して難しい要件を専門的な知識を基にして淡々と解決していく姿を見ると、やはり顔を合わしていない数10年の間に多くの場数や修羅場を越えてきたのだと感心もしまた嬉しくも思ってしまう。また人によっては自分を越えていってくれる場合もある。昔はまだまだ幼稚でそのまま受け入れるのは難しいような提案しか出せなかった人が、なるほどと唸らせるような意見を出してくれると、ちょっとむきになって反論したくなると同時によくぞ成長してくれたという両面の気持ちが湧く。そうなったらさっさと降参して若い人に座を明け渡すと良い。
