1年でやれることはせいぜい2つぐらい

 仕事を覚えたての頃は何もかもを覚えるので、一時期にすごく仕事ができるようになった気がする。まるで乾いた綿が水分を吸収していくような感じだ。しかしこういう仕事とはやり方を学んでいるだけで、何かの仕事を完成する、やり遂げたというものではない。本当に仕事をやったというのは、よく考えて作戦を立てて色々試行錯誤しながら進んで、ようやく目的とするものをやり遂げたものが仕事を達成したと言える。特に誰かが言っていたが、仕事とは考えることだそうで、やり方や目的とするものが何かをよく考えて実施していくことだという。50才前後になってビジネスを作っていく立場になってから、やり遂げた仕事を振り返る癖がついた。そして例えば正月になって昨年は一体どんな事がやれたかと考えると本当にできたのは少ないものだなあとがっくりしてしまうことが多かった。その頃の私の中での大きな目標は大体年間で3~4ぐらいだったと思う。その3~4のテーマの下にはいくつもの小さな成功がぶら下がっており、その一つ一つの成功には誰々さんがきっとやってくれるとか、この性能の良い商品は必ず客先の目を引くはずだとかいった「取らぬたぬきの皮算用」を持った期待が込められている。しかし1年経ってみるとそのうちのいくつかはうまくいって結果を残すし、いくつかは計画段階もしくは実行段階で何らかの不具合が発生して期待通りにならないということになる。こうして仕事とはせいぜい1年に1~2ケを確実にこなせたら御の字だと思うようになった。この話を同業者(他のビジネス部門長)と話をすると「そんな感じやな」と盛り上がった。(^-^)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA