使い回しのオリジナル曲
初めてアメリカへ一人旅した時に、ミネソタ州の州都ミネアポリスを訪れた。街にはストリートパフォーマンスが色々見られた。サーカス芸のようなパフォーマンスをする人や手品をやる人もいたが、私はついストリートミュージシャンを見てしまっていた。やはりアメリカはすごい。バンドで演奏せず、一人で演奏していてもまるでプロミュージシャンの演奏のように見えてしまう。日本で洋楽に夢中になっていた私にとって、アメリカはプロみたいに見える奴ばかりやなと感じてしまった。自由時間が1~2時間あったと思うが、我を忘れて演奏とミュージシャンを見ているうちに、ふと我に返るとバックには口で表せないような美しい夕焼けがあった。その時私はきっとこの景色と街の雰囲気を曲にするぞと誓ってその場から離れた。その後日本に帰って部屋でギターを弾いていたが、とても素敵なバラードのコード進行の曲が出来た。その時にその曲に名付けた名前は「ミネソタの夕焼け(Sunset in Minnesota)」だった。その後この曲は私のバンド人生のあちらこちらで現れ、バンドを盛り上げる場面で使った。R3DAというバンドでは「水害から300日経って私たちは立ち直った」というメッセージを添えて、この曲を演奏した。この時のこの曲名は「Revolution 300days after」にした。またマレーシアでブルーモスクという大きなモスクがあるシャーラムという会場で演奏した時は、「Sunset in Sha Alam」という曲に化けた。私は特別な音楽的才能がなく、自分が得た数少ない経験や努力を有効に使って趣味の音楽を楽しむようにしてきた。
