アール・スクラッグスに接近

 米国の会社で一時期働いていたが、その会社の主力工場にオフィスがあった。ある時その工場のイベントで従業員の永年表彰があり、私も表彰されることになった。場所は工場の近くの街の公会堂のような場所を借りて行われるとの事でそこへ行った。すると工場長が言うには、この公会堂の跡地は現在「アール・スクラッグス記念館」になっているので興味があったら見ていったら良いと言われた。どうやらこのアール・スクラッグスという人はバンジョーの名手で、アメリカのカントリー&ウエスタン音楽に貢献した人とのことだった。永年表彰が一通り終わり一段落したので、早速下へ下りて記念館を見て回った。するとこのスクラッグスという人は私が予想していたよりはるかにすごい人だという事がわかった。カントリー&ウエスタン音楽の中で、バンジョーという特殊な楽器をフューチャーし、その曲名が一躍有名になったものに、「Foggy Mountain Breakdown」という曲がある。元々私もそれほどカントリー&ウエスタン(以後C&Wと略す)に詳しい訳でもなかったが、この曲は少しC&Wをかじったことがある人なら皆知っている名曲である。実はこの曲を作曲し世に送り出した人がこのアール・スクラッグスさんだというのだ。この曲はバンジョーを無茶苦茶速く弾くので有名な曲で、Breakdownの意味は何か無茶苦茶速い演奏といった意味があったのではないかと記憶している。高校生の頃、京都C&Wミュージシャンが自信満々にこの曲を演奏していたのを今でも思い浮かべることができるが、この曲の生みの親に米国の片田舎で会うことができたのは大変な偶然だし素晴らしいことだと思った。

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