東京パラリンピック
2021年に60年ぶりの日本でのオリンピック/パラリンピックが開催された。私も障害者雇用の仕事を通じて障害者への理解度も上がっていたので、パラリンピックに興味を持って見せてもらった。そして実際に細かく行われている競技を見てみると、パラリンピックはオリンピックと全く違う楽しみ方があった。まずオリンピックはメダルを賭けた勝ち負けが最優先の世界だが、パラリンピックは「相手をたたえる精神」というものが全面に出されていた。勝った人も負けた人もよくがんばったと思えるような温かい拍手があった。また私も60代だが、パラリンピックの競技者は障害者であると同時に結構年配の人が多く参加されておられ、何となく親しみを覚える面もあった。非常によく考えられていると思ったのは、どのように公平性を保つかのルールが整備されていることだった。例えば水泳やテニスを行うにしても、健常者のルールとは同じとせず、障害者が身体的なハンディーをカバーして参加できるようなルールづくりがされていた。テニスでは2バウンドまでOKとしていたり、水泳ではスタートを飛び込みとせず、水に入った状態からスタートするようにする配慮がされていた。またボランティアやサポーターが彼らの目や耳の代わりになって競技をスムーズに進めているのも感動的だった。例えば目の不自由な人がサッカーをやって見事にゴールにシュートするが、まるで見えているようにボールを操作できるのはコーラーという健常者の声があるからだそうだ。また水泳でゴールに入る直前に泳ぐ人の背中に棒でタッチするタッパーという健常者の役割も素晴らしかった。
