アメリカでのマッサージも中国人
アメリカの生活も赴任当初は毎日毎日が緊張の連続で、異国の生活を楽しむ余裕などなかったが、数ヶ月経つと余裕も生まれ何かリラックスするような時間が欲しいと思うようになった。その際に思い出したのはマッサージだった。マッサージは暗い静かな部屋で体をもみほぐしてもらうので最高のリラックスとなる。それでいざマッサージに行こうと決めたが、いわゆる米国人がマッサージを行う店は何となく行きにくかった。というのも数ヶ月米国にいればそこそこの日常会話は問題なくなっていたが、やはり個室で一対一で英語のネイティブスピーカーとしゃべるのは何か仕事の延長のような感じで疲れる。そこで欧州でもおなじみのアジア系の店を探した。私の経験から言えば、マッサージを行う人のほとんどは中国本土からやってきた人でほとんど英語はしゃべれない。かえってあまりしゃべらずにマッサージを受ける方がリラックスするのではないかという考えだった。それにしてもマレーシアで初めてマッサージに行って、欧州でも中国マッサージやタイマッサージに行ったが、結局米国でも私は世界のどこでもアジア系のおばちゃんに癒されるのかと、自分のアジア人の血を感じた。残念ながら私の赴任した南部の中規模都市にはタイマッサージの店はなかったが、中国系の店は山のようにあった。世界のどこへ行っても中国人に会える。さすが人口10億人にせまる中華系人民の活力にまた圧倒されることになった。ただ米国の中国人はやや労働意欲に欠けていた。私が2時間の希望をすると、「そんなに長くなくても90分で十分よ」と逆に時間を値切られることが多かった。結構疲れるらしい。
