音楽が仕事を助けた
私が子供の頃にエレキギターを始めた時は、エレキを弾くのは不良のやる事だと言われた。大音響で近所に迷惑をかけたからだ。またエレキギターの大音響と暴走族のバイクのふかし音は何故か同じようなイメージがあったのも原因になっていたと思う。そんな事からバンドをやっている奴にはろくな奴はいないと思われ、またそんな趣味を続けてどんな意味があるのとも思っていた。そして就職した。就職してから5年ほどは仕事一筋で音楽を封印していた。しかし突然私の中の音楽が日の目を浴びることになった。会社の夏祭りで私より10才は若い現場の子たちがバンド演奏をしていた。曲目は私が全く不案内なヘビーメタルというジャンルだった。しばらく聞いていたが、これは許せんと思い突如バンドを再開しようと思った。それから私はたまたま労務管理の立場から若者のリーダーをやる事になったが、この時種々の催しで雰囲気を盛り上げるのに役立ったのはバンド演奏だった。そしてバンドに参加する人も仕事外からも来るようになり、私の中では一種の交流サロンにも位置付けられるようになっていた。そして会社でのバンド活動が終わりを告げると、次に私の前に町内会のバンド活動がやってきた。お互いバンド経歴もやってきた演奏内容も違うメンバーであったが、同じ音楽演奏という点で気持ちをすり合わせることができた。そして時によっては町内会の催し、小学校や行政の催し、さらに医療関係などのイベントにも参加した。そして海外駐在をする際には、駐在先の現地メンバーと音楽を通じて絆を深めることにもなった。子供の頃の「不良の遊び」が仕事や種々の活動にも役立った。
