我を張るリーダー

 会社でバンドを始めた頃、会社には私のバンド以外に2バンドあった。一つはヘビーメタルのバンド、もう一つはポップス系ロックバンドだった。このポップス系ロックバンドにはなかなか厳しいリーダーがいた。彼はリードギターを弾き、曲調を自分の好みで決めていた。確かにテクニックはあったのだろう、メンバーの誰一人として彼には逆らえないようだった。自分の頭の中につくり上げたい曲の強いイメージがあったのだろうと思う。メンバーと話をすると、「あのバンドは〇〇さんバンドだし・・」と少し不平を漏らしていた。私は音楽にしろ、仕事にしろ、俺について来い方式は好まなかった。メンバーの良い意見で、かつ自分が思ってもいない意見についてはよく考えて、良いものであれば積極的に採用していきたいタイプのリーダーだった。元々学生時代はブルースとかジャズとか一般受けしない音楽をやっていたが、メンバーから「万人に受ける音楽をやろう」と言われてそれもそうやなと思って歌謡曲のコピーバンドを始めることになったのも、そのあたりの私の我を張らない性格が幸い?したのかもしれない。しかしリーダーが非常に音楽性にこだわりが合ったり、演奏テクニックにこだわるとバンドは急に緊張感に包まれる。しかし個人的な意見を言わせてもらえば、こういう緊張感に包まれた演奏をするのはプロもしくはプロを目指す人たちだけで十分だと思う。やはりアマチュアはアマチュアのあまり束縛のない演奏を許容する雰囲気が必要ではないだろうか?

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