就職奮戦記
退職して数ヶ月は自由を満喫したが、それも段々とマンネリ化して退屈になる日がきた。毎日日曜日というのは行動予定がないことを意味した。これは元々退職前から予想していたことで、そうなったら仕事を開始しようと思っていた。私の考えは、健康維持でジムに通う代わりに短時間肉体労働をするというものだった。早速「シニア向けアルバイト」という項目を調べた。まずあたったのはスーパーマーケット系の早朝アルバイトだった。朝5時~6時に品出しをして、10時には帰るというものだった。時給も早朝手当込みで他のアルバイトより1割程度高かった。家から少し離れた24Hrスーパーに面接しに行った。面接は随分期待を持たせるような質問が多かったので結果を楽しみに待っていたが、結果は見事不採用だった。「今回は応募多数により」という不採用理由だった。同じ関係を数社回ったがどこも「応募多数」という理由が返ってだった。どうやら「シニア応援」というたぐいの応募内容では無理なようなので、「年齢不問」という条件で探した。まず「全員50才以上の職場」に応募した。ここはお弁当の盛り付けを行う所だったが、またもや「応募多数」の回答が返ってきた。次に探したのはホテル関係で主に客室の清掃やシーツの交換の仕事だった。何故か何回か応募のメールや電話をしたが明確な返事がもらえなかった。ここにきて65才以上の就職の難しさを肌で感じることになった。最終的には10件目ぐらいで大規模小売店の早朝品出しや簡単な組み立て業務の仕事が見つかりここに就職した。学生バイト以来就職で苦労などしなかった私だが、65才になり年齢の壁を経験することになった。
