吉田拓郎引退

 最近になって吉田拓郎が引退宣言をした。吉田拓郎は私より10才ぐらい上の人だが、私の中では私が高校生の頃にフォークソングを歌っていた頃、一世を風靡していたフォークソングの大スターだった。まず世間に対する物言いがかっこよかった。当時はまだフォークというのは反戦歌から来ている文化があり、どちらかと言うと世間に対して逆らうような感じがあった。吉田拓郎はTV番組への参加を一切拒絶し、嫌なことは嫌、好きなことは好きとはっきりと発言していた。どちらかというと優柔不断でものを是々非々で決めることができない当時の私にとって吉田拓郎の物言いは滅茶苦茶かっこよかったのを覚えている。また彼は多くの曲を作ったが、彼の歌詞は私流に言えば、「字余り」ソングであった。やたらと歌詞をつなげて一気に歌わないと旋律に乗らない曲が多かった。しかしそれがまた吉田拓郎らしかった。そんな彼も徐々に表舞台から消えてしまったと思った頃、キンキキッズが司会となった「Love Love 愛してる」という番組がスタートし、そこに何故か吉田拓郎がお目付け役?で出演していた。その番組には吉田拓郎の力と思うが、多くの有名ミュージシャンが参加しており、演奏もステージも音楽番組として見ても楽しいものだった。また篠原ともえという変わったキャラクターの女の子も入ったりして私は毎週かかさず見ていた。最近になって吉田拓郎が突然引退を宣言したが、最後はこの番組を一回きりでリバイバルさせ、ここで自分の思いを告げるという形になった。バラエティー番組でもあったこの番組で往年のフォークの大スターが最後の出演を行ったのは感慨深いものがあった。

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