京都のあるレストランで

 2019年全世界で流行り病が始まった。この流行り病はコロナと呼ばれ、中国の武漢から発生した後、一気に全世界に広まっていった。コロナは一種の風邪のような症状だが、普通の風邪に比べ感染力が強く、また重病になり場合によっては死に至るようなこともあって、ついには色々な人が集まるイベントなどが次々と抑制されたり、中止されたりするようになった。会社では人が集まる記念行事や朝礼のような行事はすべてリモートによる配信に変えられた。プロ野球、サッカーなどのスポーツイベントは勿論の事、私の愛する音楽ライブについても人を絞ったり、観客なしで行われるという状況だった。そんな中、少しコロナが収まった時期に京都のおしゃれなレストランに入った。まだコロナの影響もあり、お客さんの数は少なかったが、レストランの一角がステージになっており、キーボードとサックス奏者がジャズ演奏を行っていた。本当に久しぶりにライブ演奏を聴くので、嬉しくなってそのメンバーの人にリクエストしたり、音楽の事を聞いてみた。そのバンドはキーボードを演奏する方がバンマスで、月に2回程度そのレストランで演奏しているとのことだった。しかしコロナの影響もあり昨今は出演の場も制限されているとの事だった。私は、自分も今は他府県へ出てしまったが昭和50年代は京都にいてよく名の通ったライブハウスにジャズの演奏を聴きに行ったという話をしたが、バンマスの人は懐かしそうに相槌を打ってくれていた。結局コロナを境に、ミュージシャンの多くはSNSで音楽を配信しながら何とか食いつないでいたが、細々であってもやはりライブが良いと思った。

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