ギターでジャズっぽい演奏をする
初めてギターを勉強する時はギター弦の1から6弦まですべてを使ってジャラーンとコード弾きをするのが通例である。これは特にフォークソングなど皆で一緒に歌を歌う時などはこの弾き方が良く歌に合っている。ところがロックで重低音を聞かせて演奏する時には必ずしも6弦全部を使って弾くわけではなく、4~6弦あたりの2,3音だけを押さえて弾くとかっこいい場合がある。同様にジャズコードの場合でも、下4弦ぐらいを使ってバックのリズムを取るとまさにジャズという雰囲気になり滅茶苦茶かっこいい感じがする。最初にこういうコードの押さえ方を覚えたのはジャズ系ボサノバを演奏する時だった。ボサノバでよくあるフレーズに1音ずつさがるいわゆるツーファイブのコード進行がある。具体的なコード進行で言えば、Em7/A7~Dm7/G7と下がっていくようなコード進行だ。これを6弦全部を使ってバッキングすると「おまえはイモか?」と言われることになる。それを下4弦だけを使う方法でバッキングすると、あのボサノバ特有のぼやけたような独雰囲気に合ったバッキングができる。そしてこのボサノバで会得した方法は4ビートジャズに当てはめても素晴らしくマッチする事がわかった。それからは大学時代に一緒にやっていたバンドでさりげなくこの下4弦奏法を披露した。すぐにメンバーは今までとの違いを見つけちらちら私の指先を見つめていた。しかし私はここまでで、その後プロの演奏を見ると、下4弦を使うにしても無限手の押さえ方がある事を知らされた。やはり極めるレベルというのは違う。
