歩くと野鳥が寄ってくる欧州

 欧州は街並みが美しく、週末に街を歩くのが楽しかった。歩いていると色々な景色が見られるが、日本であまり見られない景色として野鳥が人間のすぐそばを歩いているのによく出会った。日本ではカモやスズメやハトなどに巡り合うことがあるが、彼らは人間から離れた所にいて、人間が近づくとすぐに逃げてしまう。オランダのある街に住んでいたが、この街の川沿いの道を歩くと(オランダは土地の水位が低く、どこへ行っても川や湖に出会う)よく野鳥が寄ってくることがあった。色々な鳥がやってくるが、白鳥やアヒルのようにでかいやつからカモサイズの中型のものまでが大挙して近くまで飛んできた。しばらく私のそばにいたが、私が何も持っていないのを確認するとまたどこかへ飛んでいった。その後その道で誰かが餌をやっているのを見かけたが、どうやら餌をくれる人と間違って近くに寄って来たらしい。それにしてもオランダの野鳥は人間がすぐそばまで行ってもなかなか逃げない。おそらく人間が彼らの脅威になっていないのだろうと思う。日本の場合「カモネギ=カモがネギを背負ってやってくる」などという表現をするように、野鳥は食い物だった。見つけたら捕って食うというのが大昔からの日本人の習慣だったと思う。したがって野鳥は人間に食われないように逃げる習慣が身についている。オランダ人に野鳥を食うのかと聞いてみた。するとオランダ人は「そんなものは食うわけないだろう」とのことだった。(七面鳥やケンタッキーは食うくせにと思ったが)結局人間と共存できる野鳥は欧州社会でのびのび生活しているということか?

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