世界一になると人が寄ってくる2

 トップの欧米企業が次々とやってくると同時に、強力な力を持ち始めた中国企業からも面談のオファーがくるようになった。2000年代に入り中国は近代工業化の道を進むようになり、私の関係の仕事でも欧米や日本のトップ企業の地位を脅かすような中国企業が出現するようになった。この面談には弁護士を同席させることもなく、通訳を入れて一対一の面前で話し合うということだった。この話に私は大変興味を持った。2社のトップと面談することになったが、彼らは年齢的には私と近くまた比較的共産党的な政治色を持たず、若い頃に日本へ技術の勉強を習いに来たぐらいの技術者だったからだ。彼らから一体どんな質問が出て、どのくらいのポイントを理解しているのかを聞くことは中国の経営者のレベルを知る意味で大変興味深かった。しかしリスクもあった。公式にこの話をすれば日本の会社は会うことを却下するか、弁護士を入れた「痒い所に手が届かない面談」しか許容しないと思った。そこで敢えて私はこの話を持ってきたコンサルタントに「非公式な面会であり、私一人が会う」ということを伝えた。それから数か月後に2社のトップが通訳1名を連れて日本へやってきた。このブログの中でどんな話をしたかは勿論開示するつもりはないが、1社のトップでかつて日本で技術を学んだ人は日本企業がかつての輝きを失っていくように感じることを淡々と話をしてくれたし、もう一人のトップは徐々に欧米メーカーがかつてのように簡単に技術を開示してくれなくなり困っているように見えた。しかしまさか日本で中国Big3の2社と会うとは思わなかった。

中国人とも非公式?会談

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