エフェクターという難問

 元々私はクラシックギターやフォークギターというアコースティックギターから入って、その後いわゆる電気を通すエレキギターへ移っていった。その過程で随分困ったのがエフェクターというものだった。エフェクターというものは高校生の時から知っていた。代表的なエフェクターは当時2つ?しかなかった。一つは「ファズ」という音を歪ませるもの、もう一つは「ワウワウ」という音のあとにワウワウという残存音が起こるようにするものだった。通常のナチュラルサウンドのギター音しか聞いていない者にとって、この2つの音はこれぞエレキギターと感じさせる代表的な音だった。しかしその後エフェクターの種類はどんどん変化していった。例えば、エコーのように音の反響音を作り出すオートエコーやフェイザーというエフェクターが生まれたし、ベンチャーズのテケテケサウンドを際立たせるようなエフェクターも使われるようになったし、その他シンセサイザーが作り出す宇宙サウンドのような音を生み出すエフェクターもできてきた。1980年代にはそうしたエフェクターを一杯繋げて、スイッチを踏んで音変をするのが流行りだった。私が会社のバンドでエレキギターを担当する頃はさらに変化が進んでいて、これらのエフェクターは一つの箱に組み入れられていて、プログラムで好きな番号で呼び出すことができるようになっていた。したがってまず私がしないといけなったのは、色々な組み合わせの音をやる曲に合わせて事前にプログラムしておくことだった。いかに時代遅れになってしまったかを感じながら、それでもむきになってエフェクターと格闘した。

エフェクター選びに難航した

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