マレーシア航空で夏休み

 マレーシア航空と言ってもほとんどの人は乗ったことがないエアラインだと思うが、ことマレーシア国においてはこのエアラインはナショナルフラッグである。今でこそ格安航空エアアジアが設立されてその名前が知られるようになったが、それまではマレーシアと言えばマレーシア航空だった。1990年代に日本からマレーシアへ出張に行った頃は、マレーシア航空のサービスは素晴らしかった。まず搭乗すると、ウエルカムドリンクとして、オレンジジュースかシャンパンが出された。また日本からの搭乗便の場合は、マレーシア行の便でそばが昼食に出てくるサービスもあった。フライト時間は大体7Hr程度だったが、当時の私にとってこの7Hrは1ヶ月のうちの数少ない貴重な時間だった。関空で朝からソーセージの盛り合わせをつまみにして、ビールを大ジョッキで2,3杯飲んでから搭乗し、しばらくして昼食を食べて2Hrほど寝ると飛行機はボルネオ島あたりまで飛んできて、あと1Hrで首都クアラルンプールに着くぐらいになる。この間ぼーっとして、何か考え事をしていると良いアイデアが浮かんでくることがあったし、日本での仕事の反省とこれから始まるマレーシアでの予定について整理する良い時間帯であった。ただそうやって仕事の事を考えていても、飛行機に揺られているとあまりプレッシャーを感じずに色々な懸案事項を考えることができた。ある意味で1ヶ月に一度の夏休みのような気分がした。また時には隣に座った見知らぬ人とマレーシア人とのビジネスについて意見交換をさせてもらうこともあり楽しい思い出ばかりだった記憶がある。

マレーシアのナショナルフラッグ、マレーシア航空

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