いずれの日にかフレットレスに挑戦

 ベースはギターの下4弦と同じチューニングになっており、大体どこを押さえるとどういう音程の音が出るかは予想がついたので、演奏する上での抵抗は少なかった。ただ電気ベースは本来のコントラバス(あるいはウッドベース)と比べるとやや異なった音が出た。電気ベースの場合はギターと同様フレットが付いており、指はフレットの位置に合わせて押さえれば良かった。ただフレットがあるが故に本来ウッドベースが持つ独特の音色が消されている面もあった。このウッドベース独特の音色とは、スライドした時の腹に響く重低音の音色でこれがあるが故にウッドベース以外はジャズには向かないと言う人もいるぐらいだ。また元々オーケストラでは、コントラバスはバイオリンのように弓を使って演奏される事も多いが、電気ベースでは構造的に弓を使って演奏することができない。実際ジャズの演奏ではエンディングで弓を弾いて終わる演奏スタイルが結構ポピュラーだが、残念ながら電気ベースではそういう演奏ができない。こうした電気ベースの欠点を補うために、ウッドベースの本体のシャフト部だけをウッドベースと同じようなサイズにしてかつフレットがないつるつるの指板を使った電気ベースが開発されるようになったり、電気ベースと形はそのまま同じで、フレットのみがないベースというものが開発されるようになった。確かにこのベースは本来のウッドベースが持つ味わい深い音色がするが、私には如何せん指を正確な位置に押さえることができない事から、とても怖くて使うことはできなかった。しかし十分な時間がある定年後の今改めて挑戦してみたい楽器である。

ウッドベースのような音が出るフレットレスベース

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