アメリカ人とヨーロッパ人はやはり近い

 欧州に1年いて落ち着いてきた頃に米国に行けと言われた。我々日本人にとって欧州と米国は全く違う国だが、歴史的に見れば本来欧州人が新大陸を目指して米国に行ったわけでアメリカ人とヨーロッパ人は大変近い存在だと思った。当初オランダで暮らしていた時にアメリカ人のことはどうだと聞くと、「強引で話も聞いてくれない」とか「あいつらはガンファイターでその場で即決するが、十分な話し合いがない」などあまり良い評判はなかった。実際私がいたオランダの会社は1980年代より30年以上もアメリカ人が経営していた会社で、こき使われていた?オランダ人から見ると強引なアメリカ人よりマイルドな日本人の方が話がわかると思ったのかもしれない。しかし実際一緒に仕事をしてみると、無駄なく効率的に物事を進める欧州人とアメリカ人は仕事に対するメンタリティーは程度の差こそあれほぼ同じだと思った。実際日本のやり方を現地化しようとした際に引っ掛かる点もほぼ同じような部分で、理屈に合わない日本的な手法はことごとく質問された。ある時米国でグローバルで技術会議を行おうということになり、欧州から米国へ5,6名のメンバーがやってきた。もしこれが日本人だったら間違いなく駐在員が最寄りの空港まで迎えに行って会社まで送ることになる。ところがヨーロッパ人の場合は、会議を行う場所の住所さえ連絡しておけば勝手にそこまで来てくれる。何故なら彼らは英語を日本人よりはるかに上手に使いこなし、左ハンドルの車の運転にも慣れているし、同じアングロサクソン系の血が流れている人種であり、顔や皮膚の色も米国にいても違和感がないからだ。

狩猟民族の欧米人と農耕民族のアジア人

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