米国の治安

 20代で見たアメリカはひどく治安が悪い国だという印象があった。当時は特に大都市では必ず美しい表通りとスラム化した裏通りがあった。日本人が一緒になって行くツアーに参加した時は、地図を示しながら「ここからここまでの地域は絶対に一人で歩いてはいけません。可能な限り行かない方が良いです」といったガイダンスを受けたものだった。実際銃でホールドアップをされた日本人の話も聞いたし、日本人女性がレイプされたという話もあった。しかしその頃から40年経ち、米国の通りはかなり浄化されてきたと思う。私の住んでいた南部の中規模都市では、昔のように明らかに街並みがさびれて危険な感じのするような通りはなく、少し場末の匂いのする酒場街で若干危険な感じがするぐらいだった。娘の米国人の旦那さんに治安の事について聞いてみたが、明らかに人が近づけないような危険地帯はニューヨークやロスアンゼルスの一部ぐらいで、行政が一生懸命に取り組んできた成果で街は相当浄化されているとのことだった。ただ人種的に見ると、貧困層のヒスパニック系の住民が多く住む地区はあまり一人で歩かない方が良いとのことだった。また大都市でもヒスパニック系やアフリカ系の貧困者の多い地区はあまり治安が良くないようだ。治安という意味では米国で最も怖いのはやはり銃の所持者の問題だ。鶏か卵のような話だが、他人が銃を持つのでその守りとして自分も銃を持つというのが米国人の正義だった。幸いに私は銃でホールドアップをされたことはないが、街に銃を腰からぶらさげている若者を見たことがある。彼がもし狂気を発動したら・・・

実際に怖い銃社会の米国

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