青春時代のファッション1、アーミー服
私が若い頃、音楽を夢中になって追いかけていた頃、音楽と同様にその時代にマッチしたファッションというものがあった。そんなファッションをいくつかのブログで紹介していきたい。一つ目はアーミー服というものである。アーミーというのは読んで字のごとく、陸軍である。当時ベトナム戦争が終わって10年程度経っていたが、日本の音楽の多くが反戦から始まった。何らかの形で戦争に関わる文化というものがあったのだろう。特に大きめのジージャンのような形をして、モスグリーン色のアーミージャケットを着ている若者が当時の京都の特にライブハウスでは多く見られた。長髪にアーミージャケットを着て髭を生やした少し年上の人たちの姿がすごくかっこよく見えたのを覚えている。このアーミー服も色々こだわりがあって、アメリカの陸軍が戦争終結後に一般に放出したものがあって、その「本物」の米軍放出服を着ているのがかっこいいと感じていた。そうした放出服は一般にはなかなか手に入らず、例えば東京のアメ横などの露天商などで売られていた。中にはベトナム戦争で負傷した兵士の血の跡が残っているとの噂のある服が出回っていた。私も北海道への一人旅の帰りに東京へ寄ってこのアーミージャケットを探し求めたこともあった。またこのファッションを有名な映画俳優が取り上げた。それは中村雅俊で、当時慶応大学在学中の彼は通学時に来ていた服装をそのまま映画に使った。その姿は「夕日丘の総理大臣」や「俺たちの旅」の中で見ることができる。中村雅俊の場合は、このアーミージャケットにプラスして下駄を履くというファッションも私にはカッコ良く見えた。

当時流行りのアーミージャケットを着て演奏