同じ事を繰り返す安心、重要性
よく迷ったら原点に戻るということを言われる。私の中で自分の仕事のスタイルの原点と言えるものがあり、どんな仕事や職場や赴任先にいてもこの原点回帰だけは忘れないようにしようと思っていた。具体的に私の中に持っていた原点とは、「現場に行き現場で考えて答えを出す」だったし、「仕事が始まる数時間前に現場を見てから仕事を始める」であるし、「健康第一であるようあらゆる努力を惜しまない」だった。結果40年近く上記の行動をずっと継続してきたし、会社を定年退職した後も可能な限り同様な行動をするようにしてきた。回りの人から見れば、あの人はいつでもどこでも同じことばかりしているということになるかもしれない。この話で思い出すのは、プロ野球選手のイチローさんだ。彼は選手時代一日も休まず同じ基本練習をしてから本チャンの練習をしていたという。私は何となく彼の気持ちがわかるような気がする。自分は長年同じ仕事をしてきてそれなりの成果を収めてきたが、それを達成できたのは毎日毎日基本的な行動を忘れず継続してきたからだ。しがってこの練習は自分の原点であって、仮にスランプに陥ってもこの原点まで戻ればまた自分は良かった時に戻ることができるはずだという信念があったのではないかと思う。実際私は経営者の立場で色々悩むことがあった。下した判断が間違っているのではという疑心暗鬼にも苛まれることがあった。しかし原点に戻ってやっていれば必ずどこかで良いアイデアが生まれ、この苦境を乗り切ることができると思った。昔できたように。書いていても何か非科学的だが、私には大事な行動パターンだった。

毎日基本をやり続けるのが好きだった