Take 5

 バンドで様々な曲を演奏したが、リズムというのは大体決まっていた。それは2ビートか4ビートか8ビートか16ビートで、2ビートはカントリーソングなどでお馴染みであり、4ビートはジャズやシャッフルなどでよく聞く少し落ち着いたリズムだ。そして8ビートはロックやボサノバや昔の歌謡曲でよく聞くリズムであり、16ビートは2000年代ぐらいからの新しいタイプのジャズからサンバリズムによく用いられ、おしゃれな感じがするリズムだ。また特殊なものに3拍子で演奏するワルツというものがある。これに速度を変えることで演奏は無限の広がりを見せる。超スローバラードも楽しいし、ついていけないくらいの超ハイスピードの演奏もドキドキ感があった。そうした中でTake 5という曲を演奏することになった。これは何と5/4拍子の曲で、リズム感の悪い私にとっては少し慣れるまではどこで切ったら良いのかさっぱりわからないようなリズムだった。この曲はデイブ・ブルーベックカルテットというバンドのサックス奏者ポール・デスモントという人が作曲した曲だ。当時この曲が出た時は驚きを持って受け止められたようだが、よくよく演奏を聴いてみると割と単純だった。ベースラインは単調で「ダダッダダダ‐ダ」の延々繰り返しだった。要はこれを数字に変えると「イチニッサンシーゴ」と言っているようなもので、3拍子+2拍子を続けていると考えればよかった。そうやって考えると変拍子は通常拍子の足し算をしているだけで結構単純であり、Take5以後にこうした変拍子の曲は聞かなくなった。少し奇をてらったような所がある曲だったが最初の1曲目の価値は高い。

初めて5拍子の曲を演奏した時は訳がわからなくなった(-_-;)

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