欧米でも媚びる奥さんがいる
米国に着任してすぐに日本人駐在員はフットボールの試合に誘われた。フットボールの試合観戦と言っても試合を見てさようならという訳ではなく、試合が始まる前からビールを飲みバーベキューを食ってからハイな気分になって観戦して大いに盛り上がるという仕立てになっている。この催しのホストは全社の工務部門長が仕切ってくれ、そのアメリカ人の部下たちも一緒に招待されていた。パーティーが始まってしばらく日本人はやや浮いていたが、酒も入り盛り上がるにつれて現地メンバー並びに家族・友人との会話も弾むようになってきた。どの国でも女性は会話上手で、主に工務部門のエンジニアの奥さんたちが話題を提供していた。そのうちに日本人の駐在員が一人ずつ紹介され、私も皆に会社代表者として日本から駐在してきたことを説明された。すると今までそれほど私としゃべっていなかった工務エンジニアの奥さんの一人が私の所にきて、自分の主人が会社にこれまでどのように貢献してきたかとか、愛社精神がありさらにこの会社に対してがんばると言っているとかいった話を懇々と私に話をしてくれた。私は彼女の旦那さんである工務部門のメンバーを知っていた。真面目にやっているが、やや上司の評価はかんばしくないようだった。どうやら奥さんは不遇な自分の夫の状況を見て、ひょっとしたら日本から来た新たなボス(しかも彼らからすれば全社トップのボスに相当する)が夫の評価を変えてくれるかもしれないという淡い期待を持って私にすり寄ってきたのだろうか?昔は上司にすり寄るという話は日本でもあったが、近代化した米国でもこんな事があるなんて・・

夫の上司に媚びる奥さんは欧米にもいる?