アイク&ティナ・ターナー Proud Mary

 中学生の終わりにProud Maryという曲をラジオで聞いてぶっ飛んでしまった。当時私はR&Bとかソウルとかブルースといった黒人音楽を知らなかったが、多分初めて本気でこの種の音楽を聴いたのはこの時だったと思う。曲は最初女性ティナが何か早口でナレーションを入れ、そのバックで野太い声のアイクの低音の歌声が重なるという所から始まる。そして一旦曲は止まりそれから急にホーンセクションがビートに乗ったフレーズを吹くと、ティナがソウルフルな歌声で軽快に盛り上げていくという仕立てであった。そしてそのステージシーンがテレビか何かで公開されたが、リードボーカルのティナの横に、3人のセクシーな女性が歌って踊るステージパフォーマンスを見た時はさらにぶっ飛んだ。当時ディスコが流行り始める頃だったが、テレビでもSoul Trainという黒人のダンス番組が流行っていた。ティナが中心になって歌うそのバンドはSoul Trainのかっこいいダンスを思い出させた。3人の女性の踊りは、いわゆる水泳パフォーマンスというやつで、クロール~平泳ぎの泳ぎ方をダンスに取り入れたものだった。その後20年ぐらいしてからこの踊りはピンクレディーが真似している。こうしたパフォーマンスを見聞きしながら、アメリカ音楽~黒人音楽に私はどっぷり浸かっていったのだと思う。後々この曲はCCRという白人のバンドが作った曲で、歌詞の内容は仕事でくたくたになった労働者のことを悲哀のあるカントリー調に仕上げたようだが、アイク&ティナは全く違う趣につくり上げていた。なお私はこれをヒントに将来女性3人が歌って踊るバンドを作ろうとしたが見事成功した。

私が初めて黒人音楽に夢中になった曲

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