なんちゃってイミテーション
模倣品というのは世界中のあらゆる国で見られるが、その中でも大規模に(おおっぴらに)模倣品、あるいは関西弁で「ばったもん」を売買しているのは実はマレーシアとの事である。よく日本人は韓国や香港で「ばったもん」を買ってくるという話を聞いたが、それさえも原産地?はマレーシアという噂もあるぐらいだ。私がマレーシアに駐在していた頃、駐在員の奥様方は夢中になってこのばったもんを買い漁っていたようだ。日本へ帰って奥様方の友人にさりげなくハンドバッグを見せると、その友人は「あらエルメス」とか「あらビトン」とか言ってくれる。さすが海外帰りと思われ自尊心を高めるのに最適の買い物という訳だ。ただ実際はブランド品の1/10とか1/20の価格で買うわけだが。奥様方に聞くと、高品質のばったもんはほとんど本物と区別がつかず、素人では簡単に騙されてしまうようなレベルだそうだ。こうした高品質な「本物そっくりの偽物」を買うにはルートがあるらしく。何度か明らかに偽物とわかる物を売っている店に何度か通い信頼を得てから、そういう「本物そっくり品」を売っている店を紹介してもらうらしい。そしてそこでは開始価格はブランド品の1/3ぐらいから交渉が始まる。そして小一時間ほど交渉の末、1/10~1/20の価格で売買が成立するらしい。ところでマレーシアの首都クアラルンプールには世界の大都市に比べても異常にブランド品店の数が多い。一方ばったもんの数量も多いという話も聞く。これから総合すると、マレーシアで買うブランド品の中にある比率で偽物が混ざっているのではないかと想像をしてしまうのは私だけだろうか?

偽ブランド品が横行するマレーシア