田中晴之を見た

 昨今は街ぐるみでジャズフェスティバルが行われるようになってきた。たまたま私の隣町でも実施されることを私の弟が聞いてきて誘われた。街ぐるみのジャズフェスティバルとは一体どんなものぞやと物珍しさにもかられて見に行った。さすがに街ぐるみというだけあって、多くのアマチュアバンドが道端で演奏していた。そしてバンドがアマ~セミプロ~プロと上がっていくにつれて、演奏場所も道端~お店の中~ライブハウス~コンサートホールとレベルが上がっていった。ほとんどがジャズの演奏であったが、少し中心街から離れた広場ではウエスタンのバンドが演奏していた。よく見ると近所のお医者さんが見に来ていて、どうやらそのバンドはお医者さんの奥さんがリードボーカルをする結構有名なバンドだった。そんな感じで色々な音楽に楽しみながらある建物に入ると、急に1980年代の京都を思わす音が聞こえてきた。演奏していたのは田中晴之さん率いるブルースバンドだった。バンド名もHaru’s Blues Bandだった。私はこの時までこの田中晴之という人を知らなかったが、どうやら昔私が京都で何度もしびれたウエストロードブルースバンドにいたスターギタリスト塩次伸二のギターを伝承した達人とのことだった。確かにブルースギターがうまい人に会うこともあるが、どこか本物と比べてためが足りなかったり、音色に味がなかったりした。しかしこの田中春之のギターはまさに本物と感じた。そして思わず会場に売っていた彼らのCDを購入してしまった。一瞬ではあったが、風景がフラッシュバックして1980年代の京都のライブハウスにいるような気分になった。

久しぶりに本物のブルースギタリストに出会った

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