有吉須美人という人

 YouTubeを見ていたら、1980年代に憂歌団という大阪のブルースバンドが本場シカゴへ行って自分たちの演奏をアメリカ人に聞かせるという番組があった。1980年代と言えば私がブルースにはまり始めた頃で、日本ではブルースの大ブームの頃であった。私も1978年にアメリカに1ヶ月間一人旅をしてシカゴのブルースバーに立ち寄ったこともあった。アメリカでも当時ブルースは大流行りで、はっきりした記憶はないが、シカゴのブルースバーが集まる場所には少なくとも数10軒の店があって、どの店に入るのか迷うほどであった。ちょうどあの頃に憂歌団のメンバーはシカゴへ行ってアメリカ人の前で演奏したんだなあと懐かしい気分になった。その番組で憂歌団と一緒に演奏する日本人のピアニストが紹介された。彼の名は有吉須美人という人で、1983年に渡米して以後ずっと数々のシカゴのブルースバンドでピアノを弾き続けているという。渡米時期が1983年であり、京都市出身ということから、他人とは思えずおそらく私と同じころブルースにはまってアメリカへ行った人なんだろうと思ってしまった。彼はその後多くのアメリカのブルースマンとセッションし、2017年にアジア人として(勿論日本人としても)初めて「シカゴブルースの殿堂入り」を果たしている。(この表彰があったシカゴ市内のブルースライブハウス、バディーガイズレジェンズには私は2019年11月に訪れている)この殿堂入りすることがどの位すごいのかは、他の殿堂入りしたスポーツ選手や音楽家の功績を見てもよくわかる。子供時代に持った夢を夢中で追いかけた人だ。

京都からシカゴへ移りブルースのレジェンドになった有吉須美人さん

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