日経のTVニュースに以前の会社が紹介
以前働いていた会社を退職してからは、あまり会社のニュースにも関心がなく時々しかニュースを見ることはなかった。ところがある時日本経済新聞社(日経)のTVニュースの中に以前私が関わっていた仕事が紹介されていた。どちらかと言えば派手さの少ない地味な仕事だったが、ある意味で種々の産業を支える基幹素材として使用されているという点が注目された原因だったのかもしれない。そして私が30年近く毎日働いていた現場の紹介もされていた。現場は技術ノウハウの開示ができないように若干のぼかしが入っていたが、毎日通っていた現場の風景は忘れるはずもなくわくわくして見ることができた。現場は大きく変わっていなかったが、働く人は世代交代をしていると感じた。思えば私がこの現場を離れたのは2011年なので、実に10年以上時間が経っていたので当たり前と言えば当たり前かもしれなかった。事業全体を統括している責任者は昔から一緒に仕事をしたことのある人間だったので懐かしく思った。次に上流工程を若いエンジニアが説明していたが、彼は私の知る限りは他の工場で仕事をしていた人ではないかと思った。また物を形にする中間工程で説明していたのは何と私が若い頃に仲人をしたことのある人物だった。彼は若い頃やんちゃで随分扱いに困るような子だったが、今はすっかり成長してTVの取材に対しても堂々と受け答えをしていたのを嬉しく思った。現場や建物は大改造でもしない限りずっと同じでいるが、人は次々と交代していくというのをまざまざと感じた。そして私の存在自体ももう「昔の人」になっているのを思って一抹の淋しさを感じた。

日経の動画ニュースにはかつての私の職場が紹介されていた