ギブソンレスポールを買った時の事
大学生の頃欲しいギターが2つあった。一つは生に近い音を出すフルアコースティックのジャズギターでギブソン社を中心に色々探し回っていた。またもう一つ欲しかったギターはソリッドタイプ(ボディーが薄いタイプのいわゆるエレキギター然としたギターのこと)のギブソンレスポールだった。フルアコースティックギターは著名なジャズギタリストが愛用していたが、特にギブソンES-175は私が大好きだったハーブエリスなど多くのジャズギタリストが使用していた。またレスポールはラテンロックで一世を風靡したサンタナが使っていたが、当時はあの粘っこく長ーいサステインの効いた音を出したければレスポールしかないと言われていた。しかしES-175にしろ、レスポールにしろ定価はケース付きで35万円を越える代物でとても大学生の私が少々アルバイトをがんばっても手が出るような楽器ではなかった。結局私は大学時代ギルドという米国メーカーのフルアコでTX-175?とかいうES-175に似たタイプの楽器を定価32万円、割引18万円で購入した(当時楽器屋でアルバイトしており店員割引をしてもらった)ところが時が経ち35才の時に私は家を建てたが、この時に大量にお金をかき集めた。そして色々支払いを終えてみると、約40万円のキャッシュが手元に残った。そして家族会議の末その金をすべて持って、なかやぶの楽器屋へ行き、学生時代から憧れてきたギブソンレスポールを購入した。店から「この楽器は1円もまかりません」と言われたが、即刻買った。今シリアルナンバーを調べてみると1977年11月製との事。私が21才の冬に作られたものだった。

学生時代から欲しかったレスポールを35才で購入した