クロスロードのコピーに命をかける
Creamという伝説のバンドがあった。ロックという音楽がこの世に現れたのは1960年代の後半ぐらいだと思うが、それまでアメリカでブルースからロックンロールが流行り始め、その8ビートのリズムは海を渡ってイギリスでロックに変化していった。当時今のポップスに近い音楽を作っていったのはビートルズだったし、それよりよりロック風なサウンドがローリングストーンズであり、さらに大音響で自己主張したのがクリームだった。これらのバンドの初期メンバーはいずれも現在70代後半から80代後半までの人たちで多くのメンバーはすでにこの世にいない。このクリームはギター:エリック・クラプトン、ベース:ジャック・ブルース、ドラムス:ジンジャー・ベーカーという3人のシンプル構成のバンドだった。エリック・クラプトンは今も現役ギタリストとして有名である。この中でジンジャー・ベイカーだけが亡くなっている。このバンドのライブ演奏で多くのロックプレイヤーのモデルになった「Cross Road」という曲がある。原曲はアメリカの黒人ミュージシャン、ロバート・ジョンソンのものだが、これを8ビートに乗せて演奏している。この曲はギターの間奏が素晴らしい。私が学生時代一緒にやっていたバンドのギタリストもこの曲の完コピ(完全コピーの事)をしていたし、日本を代表するロックギタリストのCharも種々のステージで真似ている。多分あの時代にはこのクラプトンの間奏のコピーに命をかけた若者が日本には少なくとも300名ぐらいはいたんじゃないだろうか?実は私は32才ぐらいの頃、余興でこの曲を演奏したがとても完コピは無理と挫折した。

近代ロックはこのクリームから始まった