私の楽器1:Guild X-175

 私はまず高校生の時にフォークギターを買ってもらった。そしてジャズをやりたいとヤマハのフルアコースティックギターを大学生の始め8万円ぐらいで買った。残念ながらこの楽器は少しネックが反っていて弦高が高く弾きにくかった。そしてそのうちに楽器屋にバイトするにつれ、もっと音質が良く弾きやすい楽器が欲しいと思うようになっていた。特に世界で活躍するジャズギタリストが持っているフルアコースティックギターを見ると、ほとんどが米国Gibson社製のものを使っていた。特にGibsonのES-175という楽器は最もポピュラーなジャズ用ギターで私が大好きだったHerb Ellisという人も使っていた。その音色はマイルドでかつ大人を感じさせるものだった。きっとこの楽器を将来買おうと心に決めていた。このES-175は定価が32万円でケースも付けると40万円ちかくになるため、なかなか学生のアルバイトでは手が届きにくい楽器だった。ところがある時私が勤める楽器屋さんにフルアコ―スティックギターの注文が来た。その人はES-175を買うかもう一つのメーカーである米国Guild社のギターを買うか迷っておられた。そしてGuild社のものを取り寄せて確認したいということになり、店にGuild社製のギターが来た。お客さんがアンプを通して弾く音は、まるでGibson社のES-175と同じようだった。結果的にお客さんはGuild社のものは買われず売れ残ることになった。その直後に店長から悪魔のささやきがあった。「あのギター買わんか?あれやったら店員割引も入れて18万円にしておくよ」と。そのギターは今私の家にある。

学生時代から愛用するフルアコ、ギルド社製X-175

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