外人との飲み比べ

 酒を飲みながら仲良くなるという文化は東アジア独特のものらしい。本来お酒は楽しく気分良く飲みたいものだが、場合によっては酒量を勝負して勝ち負けを争うこともある。韓国では爆弾という飲み物があり、これはウイスキーをビールで割って飲むもので、水割りに比べて著しく酔いが回る。爆弾をつくる専門の道具もあるぐらい、一種のパーティーを盛り上げるイベントになっているようだ。また韓国同様同じ文化圏にある中国では、有名な「カンペイ(乾杯)」儀式がある。これは小さなチューリップハットのようなグラスに白酒(パイチュー)という酒を注ぎ、一気にカンペイと言って飲み干し、グラスを相手に見せるという儀式だ。意味合いは「私はあなたを信じるのでこの酒を飲み干します。あなたも一緒にやりましょう」というもののようであり、ついつられて付き合うと大変な目に会う。元々付き合う義務はないので、自分のペースに合わして飲みますと宣言すれば良いのだが、ついその場の雰囲気を壊したくないと思い付き合うと、翌日まで二日酔いに苦しむことになる。この儀式では中国人はカンペイ専用要員がいるぐらい猛烈に白酒に強い人種であるので、日本人がまともに勝負してもかなうはずがない。ただ大きな違いは日本人は二日酔いをしても翌日は這ってでも会社に出勤するのを良しとするが、中国人は酒席を乗り切れば、翌日は休んでも良いそうだ。中国に駐在員として行った人から聞いた話だが、中国人は高い度数の白酒にはめっぽう強いが、同度数のウイスキーを飲ますところっとやられるそうだ。やはり同じアルコールでも酒類により多少得手不得手があるのだろうか?

日中友好の白酒での乾杯風景

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