海外の人件費
NHKのドキュメンタリーニュースを見ていたら、多くの日本人が「ワーキングホリデイ」で海外に行き、日本よりはるかに多い収入を得ているという話を聞いた。具体的に例として挙がっていたのは介護職員の仕事だった。日本では介護職員というのは重労働かつ長時間労働で給料は一般社員なら体をすり減らして働いて20万円前後であり、資格の必要なケアマネージャーのような仕事の場合でも最初は25万円前後から始まりなかなか給与の上昇がなくまた度重なる時間外労働で身も心も疲れてしまうようだ。したがって介護職はどこのハローワークでもくさるほど応募が来ており、一方では入っては辞めるが繰り返される超3K職場にもなっていることで知られている。ところがNHKのニュースで取り上げていたのはオーストラリアの介護職であった。日本は世界の中でも最も高齢者社会だが、この流れは別段日本だけのことではなく文明が進み医療レベルが上がった国には同じような状況が見られる。オーストラリアも同様で、これから多くの高齢者が増え介護の仕事はますます需要が増えていくと考えられた。番組ではオーストラリアでアルバイトで働いた日本人の介護士の給与は何と50万円だったそうだ。当然ながら正社員で英語を流暢にしゃべるオーストラリア人ならもっと給与をもらう事は容易に予想できた。現在日本は1ドル110円ぐらいから一気に150円ぐらいまで上がり確かにレート面でのハンディーはあると思うが、昔の東南アジア人が日本に出稼ぎに来たようなことが当たり前に起こっている。そしてさらに言えば日本人の給与が約30年間上がらなかったのも問題と思った。

1990年代からの日本と海外諸国の人件費比較。はあ・・・