後継者に苦労する大企業オーナー

 ユニクロ、日本電産(Nidec)、ソフトバンクはともに日本を代表する企業であり、グローバル企業として世界市場で確固たる地位を築いてきた会社である。この3つの会社には共通の問題がある。それは後継者が育っていないという点だ。トップは一代で会社を育ててきた人ばかりで、いわゆるオーナー社長が今まで実権を持ってきた。しかしこのオーナー社長も60代から70代になるにしたがい、いよいよ世代交代の必要に迫られるようになってきた。どの会社の社長もまず行ったのは、外部から優秀と言われた人たちをヘッドハンティングで呼んできて社長に据えた。しかししばらくするとオーナー社長はその「雇われ社長」の実績に我慢ができなくなって、次の社長に首をすげ替えるというような対応をした。しかし何度そういう事をやってもオーナー社長は満足できず依然本命の社長は決まらず仕舞いでいることになった。外から見ていると色々な見方ができる。これらの社長はワンマン経営者ばかりで、「自分と同じ思考ができない人を信用できない」という欠点?がある。したがってどうしても彼らを満足させようと思えば、自分のコピーをもう一人作ってやらせるしかないということになる。一方雇われた社長は必ず別の回答を持っているはずだが、その回答にオーナー社長は耳を傾けないのか信用しないということになる。しかしその「天才的な」オーナー社長も年をとって必ず思考力が衰え、市場を見る力は落ちていく。歴史を見れば恒久的な発明はなく、必ず新しい発明が古い発明を凌駕していく。そこがわかっているが次の時代の人にバトンタッチできない「老人の性」なのかもしれない。

なかなか後継者に満足できない創業者社長たちが多い

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