ステーキの頼み方に慣れた
米国は大してうまいものがない。と言うとやや語弊があるかもしれないが、基本日本で普通に食える「洋食」が出てくると考えたら良い。但し量は全然違う。そして米国人と上等の飯を食うというとほとんどの場合ステーキになる。昔は靴の裏のように固いと言われた米国のステーキだが、「Wagyu」という言葉も米国に導入されるなどして、柔らかい肉が近年は提供されるようになってきている。ところがこのステーキを食いにいくと、ウエートレスがすごい早口で料理に関して聞いてくるので最初は全く理解ができなかった。ウエートレスの質問は基本パターンがある。まずステーキの焼き方がどうするのか?レアかミディアムレアかミディアムかウエルダンかである。そして次にステーキに添えるサラダについて聞かれる。生野菜か焼野菜かどういう種類の野菜かである。そして初めて行った時に全く理解できなかったのが、サラダのドレッシングでフレンチ、イタリアン、サウザンアイランド等々7~8種類が早口で説明される。さらに日本とは違って主食はじゃがいもの場合が多く、これをフレンチフライのように揚げるのかマッシュポテトのように柔らかくふかすのかなどの質問が次々と行われる。そしてさらにデザートは何かなど入れると10以上の質問に対応する必要がある。これらを何とか対応してようやく質問責めから解放される。初めはこれが苦痛で仕方なかったが、駐在も後半に入るとこうした質問も抵抗なく受け入れられるようになり、むしろこちらから「あれはないのか?」などの質問返しができる余裕もできてくる。ここまでくるとようやく少しステーキを楽しむ余力も生まれる。

米国でサラダを頼むと種々のドレッシングを紹介される