メジャーに挑む若い日本人
最近になって米国のMLB(Major League Baseball)いわゆる大リーグに挑戦する若者が急増している。ちょっと前までは一握りの選手しかチャレンジしなかった(できなかった)メジャーだが、今は気持ちがある人なら誰でも挑戦できるようだ。元々大リーグは日本のプロ野球とは大きく実力の差があり、なかなか日本の選手が行っても活躍できるチャンスは少ないと思われていた。また当時の日本選手の評価は低くベネズエラやメキシコやプエルトリコの選手のような活躍は期待されていなかった。ところがその常識を打ち破る選手が出てきた。その草分けは野茂投手だろう。彼は日本の近鉄球団から1億円以下の低い年俸で米国に渡ったが、その後大記録を打ち立てていった。彼の代名詞にもなっている「トルネード投法」から繰り出されるフォークボールに大リーグの一流打者がばったばったと三振するのを見て大変興奮した。またその後野手として決して体格に恵まれない「Ichiro」が7年もの間最多安打記録を樹立するなど日本人の評価はどんどん上がっていった。そして極め付きは2023年のWBCで並みいる強豪がいるプロ野球選手を前にして、日本が大リーガーをずらりと集めた米国から優勝をもぎとった。そしてその立役者はその後ドジャースに過去誰もがもらったことのない大金で入団した大谷翔平だった。彼は単に優秀な選手というだけでなく、投手と打者という両方を一つの試合で同時にこなす「2投流」という技を持っていた。投手として最優秀投手レベルであり、打者として本塁打王をやれるような選手は大リーグの長い歴史の中でもいなかった。日本人も覚醒したかのようだ。

メジャーでトップとなった大谷翔平選手