音叉が売っていない
最初にギターを弾き始めた頃チューニングは笛を使用していた。この笛はいい加減な物で音がでなくなったり、場合によっては音程が外れてしまうことがあった。ところが一流のギタリストはどうしているのか調べてみると、音程合わせは音叉で行うということだった。音叉はラ(A)の音が出る(多分ほとんどの音叉は)ようになっており、音叉を振動させてからギターの本体に当てることでラの音が共鳴するのでそれに合わせてチューニングをするというのが一般的だった。また人によっては振動する音叉を歯で噛みながら頭の中に響くラの音でチューニングをする人もいた。ところがその後チューニングのやり方は大きく変わった。私が20代前半には、ギタリストはギターシールドにチューニングメーターなるものを通しチューニングをした。このチューニングメーターはアナログの針がついており、メーターが真ん中にくるように合わせれば正確な音程が出るというものだった。それまで自分の耳に頼っていた者にとって機械が正確であるか否かを判断してくれるというこの機械の存在は偉大なものだった。しかしこの機械にも欠点があった。ギターリストにとってアンプにシールドを接続する経路で種々のエフェクターを接続するのが一般的である。それに加えチューニングメーターを間に挟むのはさらに電子回路を複雑にし、かつそれが元で音がでなくなったり雑音が混ざるのは我慢ならないものだった。近年はこの問題は解決されギターに直接メーターが固定されギターの振動音を拾う仕組みのものが開発されている。先日楽器屋に行って音叉を買い求めたがもうそんなものは売っていないとの事だった。

楽器屋に音叉を買いに行った。今時そんなもの売ってないそうだ。