カウボーイに憧れた私

 私が子供の頃のヒーローは何とか仮面かカウボーイだった。しかし何とか仮面は子供心にも「これは現実にはおらんやろ」と思いながらもその活躍に多少わくわくしたが、カウボーイは世の中に今も存在するのを知っていた。世の中にはキャップではなくカウボーイハットをかぶって颯爽と歩く人種がいるのを知っていたし、その昔からカウボーイは銃を持って敵やインディアンと戦っていたのを知っていた。この情報は「ローハイド」という映画を見て知った。うろ覚えだが、ローハイドはカウボーイのチームで銃の撃ち合いをしたり、インディアンと戦っていたような記憶がある。そのローハイドの中心メンバーが京都を訪れ、当時私の叔父が経営していた絹織物館に立ち寄るということだった。メンバーは隊長のフェーバーさん、コックのウイッシュボンさんそして若きデビューしたてのロディ―役であったクリント・イーストウッドの3名だった。私は映画の大ファンだったので、英語もわからないのに彼らに近づいて何かしゃべっていたそうだ。ローハイドの主題歌は覚えやすい歌詞があった。「ローレン、ローレン、ローレン」という歌詞が続く。私も偽物の拳銃を持って「ローレンローレン」と叫びながら、カウボーイごっこをやったものだった。そんな事から私が学生時代に初めてアメリカに行った時には、ロデオショーを見に行ったし、そこでカウボーイブーツを買った。アメリカで仕事をするようになってから何度かナッシュビルやダラスなど南部の都市へ出張に出かけたが、そこには映画で見るカウボーイハットをかぶるビジネスマンがいた。ただ彼らは馬に乗らず、車に乗る「カーボーイ」だったが。

子供の頃「ローハイド」を見てカウボーイに憧れた

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