高校の音楽授業
音楽の授業というのは幼稚園のお遊戯から始まって最終的に高校時代まで受けた。私の通う高校はいわゆる進学校で音楽などは受験に何ら関係しない科目だったので、皆あまりやる気はしていなかった。何で笛を正確に吹くなど必要なのかとか文化祭に歌う曲のハモリなど何で覚えないといけないのか?など結構なめてかかっていた。しかしその音楽の授業の中で唯一好きな時間があった。それは「音楽鑑賞」の時間だった。最初10分くらい先生の話を聞いて、後は延々と交響曲を聴きながら熟睡できるからであった。勿論音楽鑑賞の感想など問われることもないので気軽に寝られる。正直高校後半に入ると結構夜遅くまで勉強しているので、こういう時間は体力回復?に大変寄与する時間だった。とは言え少しはこの交響曲を聴いている時もあった。例えば交響曲には独特の終わり方がある。最初静かに始まった曲は途中から少しずつ盛り上がり、最後は花火大会の連発花火のようにこれでもかと攻め立て、最後はジャン↑・ジャン↓・ジャン↑・ジャン↓と1音ずつ大音響で音が切られ、それに合わせてシンバルやティンパニーが合わせるという仕立てで曲が終わることになる。したがってこの仕立てが始まると大好きな睡眠時間は終わるのだなと少し残念に思ったものだった。当時これが不思議で、何故最後はこのように音を1音ずつ切りながら盛り上がって終わらないといけないのかと思ったものだった。しかし実際にバンドをやるようになってエンディングに入ると、私もメンバーもじゃーんと音を鳴らして、ドラムスがジャラジャラとシンバルやタムを叩きまくって曲を終わらせるのであった。

高校時代の音楽の授業の「音楽鑑賞」は一番気軽で楽しい時間だった