孫正義さん
孫正義さんはソフトバンクグループのオーナー社長である。在日韓国人の家庭に生まれ貧しい少年時代を過ごしたが、高校卒業後単身で米国に留学し、その後次々と事業を成功させ巨万の富を得た立身出世のビジネスマンとして知られている。この人が手掛けたビジネスは時代の主流となるものばかりだった。会社名であるソフトバンク時代はその名の通り、コンピューターソフトを集めて売るというものでIT時代の先駆けの仕事だった。そしてその後通信というものに着目し、日本での電話通信を独り占めしているNTTに対抗して巨額の借金をしながらソフトバンクという電話会社を設立することになる。そしてその後時代が環境の時代だと言われるようになると、目ざとく太陽光発電や風力発電ビジネスに手を染め、その道の著名人に名を連ねるようになった。しかしこの頃から孫さんはもっと大きなビジネスを束ねる仕事をしたくなり、「起業家あるいは企業家」から「投資家」へと変わっていく。そして具体的な行動としては、「将来大きく花を咲かせそうな企業」を見出し、早くからその会社に投資して企業価値を上げていくような行動を起こすようになる。中国のアリババなどがまだ無名の時代からその価値を見つけ出したという点で知られている。さらに大きな投資を行うために、独特のネットワークでアラブの大富豪から資金調達を行い新しいビジネスの買収をしていく。そして現在の孫さんの狙いは「AI」だという。孫さんが九州で初めて会社を設立した時、数人の部下に対して「私は豆腐のようにお金を一丁、二丁(1兆、2兆)と扱う仕事をしたい」と演説したそうだ。夢を追う人だ。

天性の嗅覚で新たな事業を展開していた孫正義さん