ES-175は発売中止

 最近名古屋のジャズライブでギター演奏をよく聴くようになった。特に成瀬明さんという人のギターにはまってしまった。成瀬さんは元々ロックギタリストだったらしいが、名古屋のライブハウスではオーソドックスなジャズギターを演奏された。そしてギターは学生時代に私が憧れたギブソン社のES-175という楽器で、しかもオールドタイプのものだった。このES-175はまさに往年のほとんどのプロジャズギタリストが持っていた名器で、その音色はいかにもジャズという感じだった。ところが学生時代はレコードではこの音色は聴いていたが、京都のライブハウスでギター演奏を聴くのは稀で、本当に久しぶりに成瀬さんの演奏で当時聴いた音を思い出した。ああそうだ、この音色を出したくてフルアコースティックギターに憧れたのだった。結局学生時代はお金がなく、代わりにギルドのフルアコースティックギターを買うことになったが、やはり本命のギブソンが欲しかった。そう思うといても立ってもいられず、ES-175の購入について調査を始めた。ところが不思議な事にES-175については新品価格が見つからず、何故か中古品の価格しか出てこない。そしてわかったのは名器ES-175は2017年から発売中止となったということだった。発売中止の原因は不明だが、エレキ仕様のフルアコースティックギターには本質的な欠陥がある。フルアコースティックギターは本体の分厚さが故に音量を上げると、本体と音響が共鳴して「ハウリング」というノイズを生ずる。したがって近年の大音響で弾きたいギター少年には受けなかったのかもしれない。しかし発売中止を知るのが遅すぎた。

永遠の名器ギブソン社ES-175(オールドモデル)

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