値下げのお願い1
事業部門のトップをやっていた時、大きな値下げをお願いしに行った事が2回ある。その一つは製造工程で使う部材についてであった。この部材の開発については他社に真似されないように、部材制作を専門に行う子会社と共同開発という感じで行ってきた。またそうした経緯から価格はほぼその子会社の「言い値」で買っていた。おかげでその子会社については「ドル箱」の部材であり、噂では月数千万円の利益を出しているとの事だった。しかし本体の我々の仕事自体が大赤字でありこの子会社の利益は本末転倒な話だった。最初は私が平の事業部長の立場で行ったが、相手は私より一回りぐらい上のいわゆる「海千山千」の古参のトップだった。あれやこれや理由をつけ値下げの件は全く相手にされなかった。その時は「この件について時期を改めて話をする」旨の言質だけを取って引き下がった。しかいいよいよ本業が厳しくなり、この部材の費用削減はmust項目となった。2回目は私の上司として来た新任の専務に同行してもらった。事前に値下げの話をするとの通告をしたが、その件は前回終わっているとの返事だった。しかし「もう一度交渉する」という言質をもらっていたので強引に値下げ交渉に持ち込んだ。さすがに強面のトップも本体の専務が来るということでやむを得ず10%だけ下げるという返答が後に返ってきた。しかしこれでは思っている半分も取り返せていないので、さらに「専務が是非この部材の工程を見たいので工場へ行きたい」という口実で2回目の交渉を行った。そしてそれが終わってから40%ダウンのお願いをした。さすがにそれはできないと最終的に20%ダウンとなった。

子会社の強面のトップと値下げ交渉をしたが・・・


