欧州拠点から撤退判断がされた
私の駐在員生活のラスト3年間は、米国の会社から買収した欧米地区の経営改善がメインの仕事となった。この欧州部門が最近完全撤退となったことを新聞で知った。元々米国の会社は米国に主力製造拠点を持っている以外に、欧州と中国にも製造拠点を持っていた。交渉開始から我々は米国以外の拠点については興味がないことを先方に伝えた。中国で生産する製品は日本で事業撤退した仕事であったため価値を見出せず、欧州部門はその点アジアで生産する製品と同様の製品を生産していたが、欧州そのものに問題があった。それは世界でも最も高い人件費という問題だった。また労使交渉に強い労働組合も存在していた。欧州を買う買わないで半年ぐらい押し問答が続いたが、結局先方が若干の折り合いを見せて欧州~米国の順に買収が完了した。それに伴い私は欧州に駐在した。欧州に着任早々に人件費に関するポイントが見え改善を開始したが、経営陣をはじめとするホワイトカラーメンバーと労働組合率いるブルカラーメンバーとの関係が悪く遅々として改善案は進まなかった。全体会議を立ち上げて進捗を示すようにしたが、管理職はのらりくらり逃げ回り、そうこうするうちに米国駐在を拝命し何もできない状況で終わった。今から思えばメンバーは優秀だったし、もう少しやりようはあったと思うが、その後3年でオランダ工場が閉鎖され、さらに5年後にイギリス工場が閉鎖された事を思えば、あの時もっと辛辣になっても思い切った行動をしていれば良かったと思う。本当は「このまま行けばこの会社は終わる。死ぬぐらいならそれまでにやるべき事をやろう」と言いたかったが・・

欧米拠点を持ったが欧州は人件費の高さで直ぐに撤退が決まった


